2017 年 68 巻 3 号 p. 201-211
近年,海外人手組立ラインにおいても工程内に多数の要素作業を割付けたショートライン化が進んでいる.このようなラインでは工程作業編成時に設定されたタクトタイムやラインバランスでの運用が行えず目標生産性を達成できない事例が多々見られる.この理由として工程内に多数の要素作業を割付けたことによる作業時間延長の発生が考えられる.
本研究では海外に拠点を置く白物家電人手組立ラインを分析することにより,実工程作業時間は設計時の作業時間に対し平均1.18倍の作業時間延長が発生していることを確認した.さらに,作業延長時間は工程内要素作業数によって影響されることを確認し,これを考慮した工程作業時間見積もり方法を提案した.