抄録
本研究の目的は.職務関与と職場におけるソーシャル・サポートが精神的および身体的症状に及ぼす効果を明らかにすることである.調査は自動車関連製造工場に勤務する298名の男子企業従業員に対して行われ.そのうち, 255名の応答者についてデータの分析を行った.その結果は次のようなものである.(1)職務関与と職場におけるソーシャル・サポートはそれぞれ.勤続年数の階級によって, 異なる精神的および身体的症状を緩和する効果を示すものである.(2)勤続年数の階級によって, 異なる精神的および身体的症状に対して, 職務関与と職場におけるソーシャル・サポートの交互作用効果がみられる.