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日本救急医学会雑誌
Vol. 22 (2011) No. 3 P 117-124

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http://doi.org/10.3893/jjaam.22.117

原著論文

本研究の目的は,夜間勤務のような継続的な心身ストレスが,SAA (salivary amylase activity)の日内変動パターンに及ぼす影響を検証することである。救急診療で日中勤務および夜間勤務の24時間連続勤務に従事する医療従事者14名を対象とした。勤務日と休日の連続した2日間の日内変動を各自1か月で3回測定した。唾液採取は2日間に合計7回実施した。SAAは起床時から夕食前にかけて上昇し,翌朝起床時に向けて低下した。日内変動は勤務日および休日とも,夕食前に最高値をもつ凸型曲線が示された。Dynamic programming method を用いた2曲線の類似度比較では,勤務日と休日の平均日内変動曲線の類似度は0.72であり,2曲線の位相および形状に変化を認めた。医師と技師の職種間の類似度は平日0.94,休日0.93と高い類似性があった。各個人曲線と平均曲線の類似度は,勤務日は 0.34±0.57,休日は0.43±0.50 と個人差が大きいことが示された。職種に関係せず唾液中アミラーゼ活性の日内変動に変化が観察されたことは,過酷な夜間勤務自体が生体リズムに影響を及ぼすことを示唆すると考えられた。

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