日本救急医学会雑誌
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学会通信
本邦における熱中症の現状-Heatstroke STUDY2010最終報告-
日本救急医学会 熱中症に関する委員会
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2012 年 23 巻 5 号 p. 211-230

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抄録

日本救急医学会「熱中症に関する委員会」では,2010年6~8月に3回目の全国調査を行った。94施設(2006年の第1回調査では66施設)から収集した1,781例(同525例)の分析からは,日常生活中の高齢者の増加とその重症化が顕著であった。一方で,労作性熱中症患者は重症化が抑制された。スポーツ,労働における熱中症対策が進んでいるのに対し,温暖化,高齢化,不景気,孤立化などが進行しつつあり,高齢者の日常生活における熱中症の予防が重点課題といえる。今後も節電の夏が予想される中,今回の調査結果を生かし,家族,地域社会,行政などが協力して効果的な対策を立てる必要がある。また,熱中症の国際的な基準として使用できる診断基準,重症度分類,ガイドラインなどの策定を急ぐ必要がある。

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© 2012 日本救急医学会
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