日本乳癌検診学会誌
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ハイリスク乳癌に対する乳癌検診をどうするか
問診による乳癌発症高リスク症例に応じた乳癌検診方法
馬場 信一
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2013 年 22 巻 2 号 p. 178-181

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抄録

日本では乳癌の罹患率・死亡率ともに年々増加傾向にあるが,乳癌発症リスクの高い女性に対する検診指針,発症予防を目的とした取組みはいまだ不十分である。また,疫学研究において喫煙,アルコール,閉経後肥満などの生活習慣要因との関連も報告されており,運動等を含めた生活習慣の改善によるリスク軽減が報告されている。一方で初経年齢や閉経年齢などの生殖関連要因や家族歴は改善できない因子である。その中でも乳癌の家族歴は強い危険因子であり,診療において家族歴の聴取が大切となる。さらに,近年では遺伝性乳癌も非常に注目されており,日本の臨床試験でのBRCA1/2の変異検出率は26.7%と米国に比べ高い可能性が示唆されており,カウンセリングを含めた体制作りとともに,BRCA1/2変異を有する症例を落とさず,いかに拾い上げるかということが重要となってくる。このような背景より,九州BSUNネットワークにて共通の問診票を使用して,初診患者における年齢,症状の有無,検診歴,乳腺疾患・卵巣癌の有無,初経・閉経年齢,乳癌・卵巣癌の家族歴の有無について調査を行い,乳癌発症リスクの高い症例の拾い上げを検討した。

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© 2013 日本乳癌検診学会
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