2015 年 24 巻 1 号 p. 90-92
国における乳癌検診の実態を把握することによって,その精度と有効性(アウトカム)のさらなる向上と検診事業(実施体制,実施手順,精度などの)均てん化を目指すために日本乳癌検診学会全国集計(以下,全国集計)は2011年から行われている。2014年には280施設から約217万名の登録をいただいた。厚生労働省「地域保健・健康増進事業報告」と比べて,集計対象とする年齢や検診方法などの点で,全国集計の方が日本における乳癌検診の実態をより正確に反映できる可能性が高い。さらに 登録者数を増やすことによって,全国集計の学術的な信頼度を高め,社会的な価値を高める取組みが求められる。さらに,全国集計データの研究活用を促進する必要がある。