日本乳癌検診学会誌
Online ISSN : 1882-6873
Print ISSN : 0918-0729
経過観察症例に対する地域連携
検診施設と精査施設
増岡 秀次三神 俊彦白井 秀明下川原 出浅石 和昭野村 直弘森 満
著者情報
ジャーナル 認証あり

2018 年 27 巻 1 号 p. 18-23

詳細
抄録

近年の技術進歩に伴い,わが国の乳がん検診は画像診断が中心となっている。デジタルマンモグラフィのモニタ診断は普及し,過去の画像との比較読影が容易となった。検診および診療において,過去の画像との比較読影は参考となり重要である。どのような疾患においても病診連携は重要である。乳がん検診要精査例において治療の必要なしと診断された後の経過観察も必要であり,検診施設,精査施設との連携は大切である。 画像診断において,嚢胞,線維線種,過誤腫などの良性腫瘍は経過観察となる。特に細胞診あるいは組織診において良性と診断された症例も当然であるが適応になる。葉状腫瘍においては,良性・悪性・境界型があり大きな腫瘍で診断がつけば手術適応と考えられるが,小さな腫瘍では注意深い経過観察でもよいと思われる。 マンモグラフィにてカテゴリー3以下の症例。最近の過剰診断を考えると,カテゴリー3の数の少ない集簇の石灰化については経過観察でよいと考える。 まとめを次にに示す。 1.良性と診断されても定期的な検診は必要 2.そのためには比較読影は必須 3.情報を共有することで,検診施設での検診は可能? 4.情報を共有するための媒体が必要(CD―R,検診手帳など) 5.原則的には,紹介施設へ依頼(同一施設での検診を推奨) 異なる検診施設を受診した場合再度要精査となる可能性があり,情報の共有は重要でよりよい連携の構築に向けた努力が求められる。

著者関連情報
前の記事 次の記事
feedback
Top