日本乳癌検診学会誌
Online ISSN : 1882-6873
Print ISSN : 0918-0729
第27回学術総会/シンポジウム3
マンモグラフィ・超音波同時併用検診の現状と問題点
宇佐美 伸大貫 幸二渡辺 道雄梅邑 明子高木 まゆ浅野 聡子立花 慶太和田 和賀子吉田 由貴狩野 敦
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2018 年 27 巻 1 号 p. 51-55

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抄録

岩手県対がん協会では,平成23年度より40歳代にマンモグラフィ(MG)と超音波検査(US)の併用検診を導入している。本検診は出張検診では導入が容易でないとされている同時併用検診を採用し,その結果は総合判定を行ったうえで要精検者を決定している。その実施方法の詳細と検診成績,問題点について報告する。平成23年から27年度に併用検診を実施した8,386名中,MG 単独では282名(3.4%)が要精検と判定された。US による要精検者を単純に加え独立判定を行った場合392名(4.7%)が要精検となるが,総合判定の結果243名(2.9%)まで減少した。発見癌は31例(発見率0.37%),陽性反応適中度は12.8%であった。年次推移をみると,導入初期の平成25年度まではUS のみで発見される乳癌の検出は低率(0.03%)であったが,平成26年度以降上昇(0.26%)した。これは導入当初は必ずしも経験が豊富ではなかった検査技師の病変検出力が向上した結果と考えている。総合判定の際に問題となるのは,MG 上腫瘤の辺縁が確認できた症例でUS 所見なしとされた場合や,MG・US それぞれで描出されている病変が同一かどうかという場合などであるが,比較読影と検査時の全走査を記録したUS 動画の参照は極めて有用であった。

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