日本乳癌検診学会誌
Online ISSN : 1882-6873
Print ISSN : 0918-0729
原著
乳房超音波検診時の記録画像を用いた施設画像評価の可能性について
服部 照香森田 孝子丹羽 多恵遠藤 登喜子
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ジャーナル 認証あり

2018 年 27 巻 1 号 p. 68-76

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抄録

乳がん検診の精度管理にとって画像診断装置と記録画像の品質管理は必須である。マンモグラフィでは装置の受け入れ試験,日常管理および画像評価により,装置の性能,使い方,撮像技術を総合的に判断されているが,超音波では,装置や評価基準は決まっていない。日本乳腺甲状腺超音波医学会の『乳房超音波診断ガイドライン』には,所見がない場合も1枚以上の画像を記録すると記載があり,この日常検診時に残した正常乳房画像で画像評価が可能かを検討した。次に,評価用超音波画像を追加収集するとした場合,それが可能か,どのような撮像方法と乳房の構成を選択すべきか,検診施設へアンケートを含め検討した。名古屋近隣の検診5施設の日常検診時の記録画像を評価の結果,1画像ではコントラストや乳房構造を客観的に評価できなかったが,乳頭を含む放射状方向の2画面連続画像では,評価可能であった。さらに愛知乳がん検診研究会関連18施設へ乳房厚1cm,2cm(乳腺が委縮していない画像と萎縮している画像),3cm の4種類の乳房の12:00―6:00方向,7:30―1:30方向2画面連続画像を作成提供してもらい,画像評価と収集時の状況についてのアンケート調査を行った。乳房厚3cm の画像は,画質以外に装置の操作についての評価にも有用で,乳頭-7:30方向の画像は撮像技術評価に適していた。アンケート結果から画像評価用に追加可能な画像は4枚,収集期間は約2か月という結果であった。

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