日本乳癌検診学会誌
Online ISSN : 1882-6873
Print ISSN : 0918-0729
ISSN-L : 0918-0729
第27回学術総会/シンポジウム4
総合判定講習会と医師に対するアンケート調査結果
広利 浩一 大貫 幸二東野 英利子寺本 勝寛加藤 直人野間 翠阿部 聡子植松 孝悦坂 佳奈子箕畑 順也大岩 幹直鯨岡 結賀
著者情報
ジャーナル フリー

2018 年 27 巻 2 号 p. 107-111

詳細
抄録

日本乳癌検診学会総合判定委員会では,総合判定に関する理解と適切な実施を目的として主に読影医師を対象とした講習会を企画し,2015年11月より4回の講習会を開催した。受講者は363名であり,このうち医師は289名であった。今回,受講時に医師を対象として行っている総合判定および講習会に関する,アンケート調査を集計し,解析を行った。 受講者の大多数は検診に従事し,75%で超音波検診に関与していた。また,その2/3ですでに総合判定を行っていた。総合判定の有用性に関して大変役に立つと思われる53%,役に立つと思われる40%,あまり役に立つとは思えない2%,未記入5%であり,多くの医師が,総合判定が有用であると判断していた。講習会の講義内容の理解度については,十分理解できた42%,まあ理解できた45%,あまり理解できなかった3%であり,本講習会にて,理解がより深まっていた。超音波検査技師対象の講習会に関して,推進に向け早めに積極的に開催すべきである66%,時期を見て開催するのが良い26%,その必要性は感じてはいない3%,わからない5%。また,超音波検査技師について。マンモグラフィの所見を読影できるレベルになり,超音波検診を行うべきかという設問に対して,そう思う50%,そう思わない7%,それは理想であるが現実的には難しい41%,わからない2%と回答があり,マンモグラフィの所見を読影できるレベルになることを期待しており,技師向けの総合判定講習会の開催を希望していることが明らかとなった。

著者関連情報
前の記事 次の記事
feedback
Top