日本乳癌検診学会誌
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第27回学術総会/シンポジウム4
乳がん検診における「マンモグラフィと超音波検査の総合判定」の意義と課題の実際
大貫 幸二植松 孝悦鯨岡 結賀寺本 勝寛東野 英利子
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2018 年 27 巻 2 号 p. 87-91

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抄録

高濃度乳房問題を受けて,対策型検診にも超音波検査の導入が検討されている。マンモグラフィと超音波検査を併用した乳がん検診を行う場合,独立判定方式では要精検率が高くなり検診の不利益が増加してしまうので,それを低減させるために総合判定方式が提唱されている。 総合判定を行う場合には同時併用方式を推奨しているが,同時併用方式を運用する際には解決すべきいくつかの障壁がある。また,マンモグラフィでは病変の存在が不確かな「局所的非対称性陰影」や「構築の乱れ疑い」における超音波検査の使い方には検討すべき課題が多い。精度の高い総合判定を行うためには精度の高い超音波検査が必須であるが,多くの労力と費用が必要である。精度の高い検診施設を認定し,検診依頼団体や受診者に情報を提供するシステムが求められる。 現時点では,「マンモグラフィと超音波検査の総合判定」が日本で乳がん診療に携わっている医療従事者に広く浸透しているとは言い難い。今後も,総合判定による併用検診を日本全国で高い精度で行っている状況を作りだせるように,総合判定の普及と精度向上に関する活動が必要であると考えている。

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