日本乳癌検診学会誌
Online ISSN : 1882-6873
Print ISSN : 0918-0729
第27回学術総会/シンポジウム4
マンモグラフィで局所的非対称性陰影を認めた場合の総合判定
同時併用方式と分離併用方式による違いの検討
大岩 幹直阿部 聡子岡南 裕子加藤 直人箕畑 順也宮城 由美遠藤 登喜子森田 孝子須田 波子大貫 幸二
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2018 年 27 巻 2 号 p. 93-99

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抄録

局所的非対称性陰影(FAD)は,境界明瞭平滑な腫瘤とともにMG 検診で要精検率を高める二大要因であり,要精検におけるFAD の頻度は19~46%と報告されている。さらにFAD はポジショニングによるアーチファクトや乳腺の重なりによる偽所見が多く陽性適中率は0~7.5%と低い。要精検率を減らすためにはFAD の偽所見を精検不要にできるかが鍵である。 『マンモグラフィと超音波検査の総合判定マニュアル』では,FAD の部位が特定できればUS 優先とされている。またFAD が十分大きな陰影の場合,病変が存在すればUS では確実に検出されるであろうと判断しC1とすることは許容されると述べられている。 われわれは検診要精検であった94例のFAD を検討して,一続きの乳腺内に存在するFAD が真の病変である場合の長径は平均23mm,US の長径はその83%であることを2015年本会誌で報告した。一方FAD の47%を占める飛び地状のFAD は平均12mm,US はその84%と小病変が多い。US で所見がない場合に,分離併用方式でも前者の多くをC1にできることが期待されるが,後者は周囲を脂肪織に囲まれた,多くが乳房の辺縁部の所見であることを考えると,分離併用でC1にすることは難しい。 同時併用であれば,MG とUS 検査で見ている部位が一致しているという信頼度が上がる。また,MG 所見に対応する部位をより注意を払って観察することができるので,その部位を走査していない可能性を減らすことができ,US 検査の検出力を高めることも期待される。

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