日本乳癌検診学会誌
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第28回学術総会/教育セッション4
乳腺超音波検査における適正画像とは
河本 敦夫
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2019 年 28 巻 1 号 p. 21-25

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抄録

超音波画像は,乳房の構成組織(皮膚,脂肪,筋膜,乳腺,筋肉など)が正しく明瞭に描出されていることが重要である。画像に影響を与えるパラメータとして,視野深度,ゲイン,ダイナミックレンジ,フォーカス,各種画像処理などがある。一方で,診断装置本体や探触子には装置固有の特性があり調整不能な場合もある。適正な画像を得るためには,使用する装置のビームプロファイル,デッドゾーン,音速補正,ガンマカーブをあらかじめ検査者は知っておく必要がある。医用画像における「適正な画質」とは,画像を判定する医師の診断能を最大化することを指す。一枚一枚撮影者が判定医に何をアピールしているのかが明瞭にわかる画像を撮像することが重要である。

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