日本乳癌検診学会誌
Online ISSN : 1882-6873
Print ISSN : 0918-0729
ISSN-L : 0918-0729
原著
検診マンモグラフィにおいて局所的非対称性陰影と判定された症例の精査結果
岩本 奈織子有賀 智之大西 舞後藤 理紗石場 俊之本田 弥生宮本 博美堀口 慎一郎
著者情報
ジャーナル 認証あり

2019 年 28 巻 2 号 p. 99-102

詳細
抄録

マンモグラフィ(MG)検査において,局所的非対称性陰影(FAD)は悪性の頻度は低いとされているが,二次精査機関からの報告は少ない。検診のMG においてFAD と判定された症例の二次精査結果を検討する。2016年1月から2017年12月に検診MG でFAD と診断され,当院でMG,超音波検査(US)を施行した194症例195病変を後方視的に検討した。 当院で施行したMG(精査MG)でC―3以上と診断されたのは61例(31.3%)であった。内訳は,C―3:FAD39例(20.0%),腫瘤15例(7.7%),構築の乱れ疑い1例(0.5%),C―4:腫瘤5例(2.6%),構築の乱れ1例(0.5%)だった。精査MG でFAD と判定された39例のうち30例(77%)は精査US でC―1または2と判定された。精査MG でFAD 症例のうち悪性は1例(2.6%)でDCIS であった。一方,精査MG でC―4の6例は,5例(83%)が悪性でいずれも浸潤癌だった。検診MG でFAD と診断された症例のうち,精査でもFADと判定されたのは20%のみであり,検診MG における過剰診断の可能性が示唆された。 また,今後US 結果を加えた総合判定を行った場合,現状で二次精査が行われているFADのうち相当数の症例が精査不要となると思われ,検診へのUS 導入のメリットが多いと考えられた。

著者関連情報
前の記事 次の記事
feedback
Top