日本結晶成長学会誌
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半導体ヘテロ構造界面の断面STMによる評価(<小特集>結晶評価技術の新展開)
中村 新男
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2007 年 34 巻 3 号 p. 151-158

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抄録

半導体量子井戸構造と埋め込み量子ドットに対する最近の結果を取り上げて,界面の断面構造を原子スケールで評価することのできる断面STM法について解説する.InGaAs/InP多重量子井戸構造では,界面におけるステップ状の粗さとP原子を置換したAs原子の分布を区別して評価することができた.ZnSe/BeTe多重量子井戸では,STMのバイアス電圧の符号を反転させて占有状態と非占有状態のSTM像を同一視野で観測することによってタイプII量子井戸構造に特徴的な電子状態と界面近傍の組成分布を明らかにした.MOVPE成長のダブルキャップ法で作製したInP中のInAs量子ドットは,原子層単位の離散的な高さをもつことがわかった.断面STM法は,劈開面の最表面における原子分布とそれによる構造を原子スケールで評価することができる特徴をもつ.

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© 2007 日本結晶成長学会
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