2023 年 13 巻 p. 62-66
〔要旨〕症例は,統合失調症既往のある30歳台女性。自殺企図で自刃し,腹部から出血しているところを発見され当院救命救急センターに搬送となった。出血性ショック,切迫心停止に対して蘇生的開胸術による下行大動脈クランプを施行し,開胸心臓マッサージを行った。腹部外傷に対してはダメージコントロール手術を行った。術後2日目にガーゼデパッキングおよび消化管再建目的で手術を予定したが,術前の胸部X線,胸部CT検査で左上葉の透過性低下を認め,術後肺炎と診断したものの,予定どおりに再手術を施行した。再手術後6日目のCT検査で同様に左肺の異常を指摘され,当院呼吸器科の介入を得たところ左上葉肺捻転症と診断され,同日緊急手術が施行された。