抄録
〔要旨〕【緒言】子宮広間膜裂孔ヘルニアは近年術前診断例も散見される。今回,当院で経験した3例を画像診断を中心に報告する。【症例1】51歳,女性。出産2回。小腸閉鎖ループを認め,嚢状型で牽引により解除し,裂孔を縫合閉鎖した。【症例2】62歳,女性。出産2回。索状構造による絞扼が疑われ,貫通型で左卵管を切離開放した。【症例3】63歳,女性。出産3回。小腸閉鎖ループを認め,嚢状型でヘルニア門を切開して解除したが,壊死を認め部分切除した。【考察】本疾患は子宮広間膜の脆弱化を原因とし,特徴的CT所見を呈する。治療は嵌頓解除,裂孔処理,絞扼腸管の評価と処置である。発生はまれではあるが画像所見の知識は重要であり,これを捉えることにより術前診断,安全確実な治療が可能になると考えられた。