1. 1966∼1967年に山口県大島郡の2地点において,ミカントゲコナジラミの年間の発生経過についての調査を行なった。
2. その結果,橘町油良では,1966年には3世代を経過して第3世代の3令幼虫∼蛹で越冬し,1967年においては4世代を経過して第4世代の卵∼初期幼虫を主に,一部は第3世代の蛹で越冬した。東和町地家室では,1966年には4世代を経過して第4世代の卵∼初期幼虫で越冬し,また,1967年にはその経過は不明であった。
3. 山口県大島郡においては本虫の年間の発生経過が3世代と4世代の間を地域的にも年次的にも微妙に流動しており,各世代の発生時期に差異がある。
4. 日本のカンキツ栽培地帯における本虫の越冬令期は,第3世代の3令幼虫から第4世代の3令幼虫に至るまで温度傾斜にしたがって広く分布し,特に,両世代にわたって流動的な中間地帯においては,年次的にそれが本虫の越冬に不利な比率で構成される場合があり,地域個体群の急速な密度低下の原因になっている。