日本応用動物昆虫学会誌
Online ISSN : 1347-6068
Print ISSN : 0021-4914
ISSN-L : 0021-4914
肥培管理がサツマイモネコブセンチュウの発生消長ならびに殺線虫剤の防除効果におよぼす影響
石橋 信義
著者情報
ジャーナル フリー

1970 年 14 巻 3 号 p. 127-133

詳細
抄録

サツマイモネコブセンチュウの発生消長が寄主の肥培管理によってどのように影響されるか,また種々の肥培管理をしたのちの殺線虫剤の処理効果はどのようになるかをみるため,鴻巣市の農事試験場圃場(洪積火山灰壌土)で次のような試験を行なった。すなわち,トマト→キュウリ,クローバ→クローバ,サツマイモ→サツマイモと2年間続けて無施肥,化成肥料,堆肥で各々を栽培し,線虫の発生消長を調査した。キュウリあと地はEDB夏処理,サツマイモあとは収穫時の秋処理と翌年の春処理,クローバは春まで立毛させて春処理をした。処理後は全区を慣行施肥にし,サツマイモを栽培して殺線虫剤の効果を判定した。結果は次のとおりであった。(1)無施肥区ではいずれの作物においても,線虫は早く成熟し,精巣1本で小形雄成虫や褐色卵のうが多くなるとともに発生の山も早くなった。(2)化成肥料区では,寄主の生育後半期に土壌幼虫密度はピークとなり大形雄成虫が多く現われた。また,化成肥料だけの連用は線虫の棲息密度を高めた。(3)堆肥区は収穫時に発生が最も大となった。(4)堆肥区ではEDB秋処理が春処理より効果大であった。(5)無施肥区・化成肥料区では秋処理よりも翌年の春処理が効果はよかった。(6)キュウリあとの夏処理は防除効果が低かった。(7)クローバあとの春処理はすべて良好な防除効果があった。

著者関連情報
© 日本応用動物昆虫学会
前の記事 次の記事
feedback
Top