日本応用動物昆虫学会誌
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アメリカシロヒトリの精巣発達と精子形成
須貝 悦治寺峰 孜
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1970 年 14 巻 3 号 p. 140-143

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抄録

アメリカシロヒトリの精巣発達および精子形成について,解剖学的ならびに組織学的検討を行ない,つぎの結果を得た。
1. 本虫の精巣は,最初第8環節の背面に1対存在するが化蛹変態を中心に両者は癒合して共通被膜に包まれ,蛹の精巣は1個となる。
2. 発育初期の精巣は淡黄色であるが令の進むにしたがって,精巣被膜組織中に多量の色素が蓄積され精巣は黒褐色となる。
3. 3∼4令期の精巣は分裂増殖中の精原細胞および成熟分裂前の若い精母細胞によって占められているが,5令初期から末期にかけて大部分の細胞が成熟分裂に入る。ついで,6令期に入ると精子細胞および有核精子束が出現し,7令以後の精巣では大部分が有核精子束によって占められ,成熟分裂像はほとんど認められなくなる。
4. 蛹期の精巣は,大部分が完成した有核精子束によって占められ,無核精子の形成はきわめてわずかであった。また,休眠と非休眠蛹とでは,精子形成における顕著な差異は認められなかった。

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