日本応用動物昆虫学会誌
Online ISSN : 1347-6068
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モンシロチョウの休眠誘起時における脳-側心体系の微細構造
III. 神経分泌細胞の軸索と側心体
河野 義明
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16 巻 (1972) 2 号 p. 59-66

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抄録

脳に存在する各神経分泌細胞の分泌果粒の大きさを目標にして,その軸索を追跡した。
神経分泌細胞軸索は脳髄質内で他の神経とシナプスを形成している。そして,I型およびII型神経分泌細胞の軸索は側心体神経Iを経て,IV型神経分泌細胞の軸索は側心体神経IIを経てそれぞれ側心体に達し,そこに軸索末端を形成することが確認された。
軸索末端にはその膜にそって直径約50mμのシナプス小胞が集まっている部分が見られ,電子密度の高い分泌果粒のほかに,電子密度は低いが分泌果粒と等しい大きさの果粒が存在する。この部分が神経分泌物の放出像であろうと考えられるが,さらに,脳ホルモンが多量に分泌されている時期である非休眠個体,蛹化直後には,軸索末端近くに空胞が現われ,そこに分泌果粒,シナプス小胞が集っており,他の時期とは様式の異なる分泌物の放出も考えられる。

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