抄録
チャノコカクモンハマキの顆粒病ウイルスは脂肪組織に感染する。感染脂肪細胞を電子顕微鏡により観察したところ,桿状ウイルス粒子がクロマチンより出現し,二重膜を得たのち,ウイルスが1本ずつcapsule蛋白質に包埋される過程が認められた。ウイルスの大きさは約305×70nmであり,楕円体状のcapsuleの大きさは500-540×250-280nmであった。
正常なcapsuleに混って種々の異常な形態を示すcapsuleが観察され,また感染細胞全体が異常形のcapsuleで占められる例も認められた。一方capsuleが形成されず,未成熟のウイルス粒子のみで充満した感染細胞も観察され,そのような異常感染細胞の出現の原因について考察を行なった。