25 巻 (1981) 2 号 p. 127-129
徳島県のナシ地帯周辺の多年性草本ヨモギ,低木カジイチゴに発生しているアトウスキハマキの寄生性昆虫を調べた結果,つぎのことが明らかになった。
1. 合計13種の寄生性昆虫が得られた。これらのうち,ヒメバチ科は4種,コマユバチ科は3種,コバチ上科は3種,アリガタバチ科は1種,ヤドリバエ科は2種であった。
2. 卵期にはTrichogramma dendrolimiの寄生率が高く,幼虫に対してはApanteles sp.の寄生が,各世代を通じて認められ,40%を越える寄生率を示した場合もあった。特定の地域ではMacrocentrus linearisが非常に高い寄生率を示した。
3. 得られた寄生性昆虫はApanteles sp., Zenillia dolosaを除き,本県ナシ園で加害している他のハマキガ類にも寄生する種類で,それらの重要な寄生性天敵として活動するものが含まれていた。