抄録
食品類の酸化や劣化あるいはカビなどの防止の目的で広く使用されている脱酸素剤エージレス®の昆虫に対する致死効果を調べた。
4種の貯穀害虫,コクゾウSitophilus zeamais,コクヌストモドキTribolium castaneum,アズキゾウムシCallosobruchus chinensis,スジマダラメイガEphestia cautella,と2種の衣類害虫,イガTinea pellionella,ヒメマルカツオブシムシAnthrenus verbasciiを透過性の低いフィルムでエサ,脱酸素剤とともにパックし,殺虫率をみた。低O2耐性は,供試虫の種類やステージにより大きな変異をみたが,最も耐性が大きかったのはコクゾウの卵であり脱酸素剤を処理してから殺虫率が100%となるまでに,12日を要した。
また,脱酸素剤の他の効果として,コクゾウにおいて成虫の羽化の遅延がみられた。
以上をもとに脱酸素剤の害虫防除への利用について検討した。