抄録
チャノコカクモンハマキおよびチャハマキの性フェロモンの同種の雌への影響を室内および野外条件下で調査し以下の結果を得た。
1) 室内の密閉容器内の条件でチャノコカクモンハマキおよびチャハマキの合成性フェロモンによってそれぞれの種の処女雌の求愛行動の開始時刻に遅延が生じた。
2) 野外条件下で,両種の合成性フェロモンをおおよそ1mg/day/m2の放出速度で処理した場合,両種とも雌の求愛行動の開始時刻は無処理の場合に比べて遅延した。
3) 室内の通風条件下において,両種ともに風下の雌の求愛行動の開始時刻は風上の雌よりも遅延した。
4) 風下の雌の求愛行動が遅延する現象の生物的意義は交尾の効率化であると考察した。