抄録
台湾の中興大学惠〓実験林場のアブラギリ単純林を中心に,その周辺の針葉広葉混交林,タケ単純林と玉山山麓,自忠のタイワンヒノキ単純林,新阿里山のタイワンスギ単純林,大分県祖母岳山麓の針葉広葉混交林でリン(TP),窒素(TN), BHCの分布について調査した。調べた検体は土壌(H層),落葉落枝層(L層),緑色植物,昆虫類,ネズミ類,ヘビ類等であった。そのおもな結果はつぎのとおりである。
1) 惠〓実験林場と祖母岳山麓のリン,窒素の分布はほとんど差がみられなかった。
2) 玉山山麓と祖母岳山麓のリン,窒素の分布で,栄養摂取を通じての前者のリンの移動量は後者のそれより多く,窒素についてもわずかにその傾向があった。
3) 祖母岳山麓のBHCの分布は栄養摂取を通じてBHCの移動が進むにしたがって,その含量は減少する傾向がみられたが,台湾ではまったく異なるBHCの分布になった。