日本応用動物昆虫学会誌
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チャバネアオカメムシ越冬後成虫の飼育条件下での産卵特性
大野 和朗
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1985 年 29 巻 4 号 p. 304-308

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抄録

チャバネアオカメムシの越冬後成虫を室内で生ピーナツを用いて飼育し,その繁殖能力ならびに産卵特性について以下の結果を得た。
1) 成虫は雌雄ともに,飼育開始後50日を経過した頃より生存率が急激に低下した。成虫の平均生存期間は雄で85.9±34.8日,雌で90.6±31.5日であった。
2) 雌あたり日あたり産下卵数は,飼育開始から最初20日間は増加し,その後50日間では6∼11卵の幅で変動し,さらに70日以降は減少した。飼育期間を通しての雌あたり総産下卵数は461.6卵,総産下卵塊数は36.4個であった。これらの結果より,本種の純繁殖率は231.7と推定された。
3) 卵塊サイズ(卵塊あたり卵粒数)は14が基本的なサイズと考えられたが,飼育後の日数が経過するにつれて小さくなる傾向が認められた。また,卵塊サイズは産卵部位でも異なり,とくにろ紙上には平均サイズ以上の卵塊が産下される傾向が認められた。
4) 卵塊はおもに飼育容器の側面と二つ折りにしたろ紙上に産下されたが,飼育開始から51日目以降では飼育容器への産卵は減少し,ろ紙上への産卵が多くなった。
5) 産卵時刻の調査より,産卵が暗期開始前後に集中することが明らかとなった。

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