日本応用動物昆虫学会誌
Online ISSN : 1347-6068
Print ISSN : 0021-4914
ISSN-L : 0021-4914
リンゴ園における害虫類の発生予察
I. クワコナカイガラムシ越冬卵のふ化初発日の予察について
津川 力山田 雅輝
著者情報
ジャーナル フリー

1959 年 3 巻 3 号 p. 172-176

詳細
抄録

クワコナカイガラムシの越冬卵に基づいて二,三の観点から,ふ化初発日の予察を吟味した結果次のことがわかった。
1) 室内実験によると,越冬卵の発育限界温度は9°C内外であり,ふ化までの有効積算温度は220日度である。
2) 野外の最高温度より有効積算温度を求め,これとふ化初発日との相関係数を計算した結果では,3月1日より5月20日までのものが最も高い値を示した。
3) リンゴの3主要品種の祝,紅玉および国光の開花始めおよび満開期とふ化初発日との間にもかなり高い相関が認められた。
4) 4月下旬の最高気温の平均とふ化初発日との間にγ=-0.647を得,これより予察式Y=51.951-2.001Xを求めた。
5) なおクワコナカイガラムシの薬剤による防除適期はふ化初発日より10∼14日後で,粘着剤の塗布期は初発日の数日前が適当と考えられた。

著者関連情報
© 日本応用動物昆虫学会
前の記事 次の記事
feedback
Top