日本応用動物昆虫学会誌
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アワノメイガ幼虫の発育に及ぼすトウモロコシの生育の影響
IV. トウモロコシ中のC/N比の消長と幼虫の発育
斉藤 修
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31 巻 (1987) 4 号 p. 369-374

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抄録

1. トウモロコシの生育に伴う含窒素化合物と炭水化物の消長と,アワノメイガ幼虫の発育との関係を検討した。
2. 生育ステージ別,部位別に加圧蒸気殺菌したトウモロコシを食餌とした幼虫の体重は子実を摂食した場合に重く,葉身,巻葉,雄穂を摂食したそれは中程度で,生育ステージによって大きな差はないが,葉鞘や稈を摂食した幼虫は開花前には軽く,開花後に重くなった。幼虫の発育速度は,葉身,巻葉,雄穂,子実ではトウモロコシの生育ステージによる差は小さいが,葉鞘や稈では開花後,速くなった。また,生存率はほとんどの部位で開花後に高まる傾向がみられた。
3. トウモロコシの含窒素化合物として全窒素,蛋白態窒素,水溶性蛋白,遊離アミノ酸について定量したところ,各成分とも開花前に多く含まれ,開花後には減少した。炭水化物は全可消化炭水化物,全糖,還元糖について定量したが,各成分とも開花前に少なく,開花後に多かった。
4. 以上の結果から,各成分単独では幼虫の発育と密接な関係は見いだせないが,C/N比(全糖⁄粗蛋白)を基準にすると,比1∼2付近で幼虫体重が最も重く,その前後で軽くなった。また,C/N比と幼虫発育速度との間に負の相関関係が認められた。

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