日本応用動物昆虫学会誌
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ミナミキイロアザミウマに対する薬剤の殺虫効果と協力作用
森下 正彦
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1993 年 37 巻 3 号 p. 153-157

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抄録

1985∼1991年に和歌山県貴志川町と印南町においてキュウリ等の栽培団地から定期的にミナミキイロアザミウマを採集し,薬剤感受性を調査した。検定方法はインゲンの葉片上に雌成虫を放飼し,容器を25°Cで保持し産卵させ,7日後に幼虫に対して薬剤散布を行い,その24時間後に生死の判行を行った。貴志川町における各薬剤のLC50値は,BPMC乳剤で428∼821ppm, DMTP乳剤は137∼551ppm,シペルメトリン乳剤は16∼41ppmで大きい変動は見られなかった。しかし,スルプロホス乳剤は,1985∼1989年では59∼105ppmであったが,1990年以降感受性が急激に低下し,1991年には572ppmとなった。圃場においても防除効果が低下した。印南町では,BPMC乳剤は558∼1,266ppm, DMTP乳剤は440∼911ppm,シペルメトリン乳剤は29∼76ppmで変動幅は小さかった。薬剤混用による防除を目的として薬剤間の協力作用の検討を行った。市販薬剤を1:1の割合で混合した場合,スルプロホス乳剤+シペルメトリン乳剤とスルプロホス乳剤+BPMC乳剤,DMTP水和剤+BPMC乳剤の組み合わせで協力作用係数が250以上と高く,協力作用が認められた。

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