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日本応用動物昆虫学会誌
Vol. 39 (1995) No. 2 P 109-115

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http://doi.org/10.1303/jjaez.39.109


チャバネアオカメムシの中腸後端部の胃盲嚢群に共生細菌を見いだし,この部位がmycetomeであることを確認した。mycetomeは中腸の一部が風船状に膨脹した形を示し,上皮細胞の細胞質に共生細菌の増殖が認められた。共生細菌はmycetomeである上皮細胞の崩壊・脱落によりmycetome腔に放出され,中腸腔と連絡する小孔を通じて中腸腔へ排出された。チャバネアオカメムシ成虫の排泄物には共生細菌が含まれており,これが産卵時に卵面に付着し孵化幼虫に摂取されて次世代へ伝達されることが示された。mycetomeではビタミンA1またはカロチンおよびビタミンEの反応が認められた.共生細菌の次世代への伝達は殺菌剤などによる卵面消毒によって阻害され,これによって孵化幼虫のその後の発育が著しく停滞した。また卵面へのSerratia属様細菌の塗布によって孵化後の幼虫は早期に死亡した。

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