日本応用動物昆虫学会誌
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カンキツを加害するコナカイガラムシ類の発育に及ぼす温度の影響
新井 朋徳
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40 巻 (1996) 1 号 p. 25-34

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抄録

カンキツを加害する3種のコナカイガラムシをウンシュウミカンの葉で飼育し,発育速度と温度との関係を比較調査した。
1) ミカンヒメコナカイガラムシの雌幼虫期間と産卵前期間における発育零点はそれぞれ11.7, 10.0°C,有効積算温度は338日度,302日度であった。フジコナカイガラムシでは8.0°C, 11.7°C,および519日度,312日度,ミカンコナカイガラムシでは7.7°C, 8.0°C,および401日度,378日度であった。
2) 3種のコナカイガラムシとも30°Cの条件下では幼虫の発育が遅延し,産卵するまでに至った虫は見られなかった。
3) ミカンヒメコナカイガラムシの平均産卵数は約200であり,20∼27.5°Cの範囲における卵期間は温度に関係なく平均2日であった。フジコナカイガラムシ,ミカンコナカイガラムシの産卵数は100未満であり,卵期間は前種で3∼5日,後種で5∼10日であった。
4) 恒温条件で求めたミカンヒメコナカイガラムシの発育零点と有効積算温度を用い,各齢の発生時期を気温から計算した結果,露地における実際の発生時期とほぼ一致した。

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