日本応用動物昆虫学会誌
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ダイズサヤタマバエの分布
内藤 篤
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8 巻 (1964) 4 号 p. 300-304

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抄録

1955年から1960年にわたって,各県農試病虫関係者などの協力を得て,各地からダイズさやの送付を受け,また直接現地におもむいてダイズサヤタマバエの分布発生状態を調べた。ただし北海道は1963年に調査したものである。
ダイズサヤタマバエは本州・四国・九州およびその周辺諸島に広く分布し,北は本州の北端である青森県にまで及んでいるが,北海道には分布が認められなかった。北海道にはこれまでにも本種の記録はない。したがって本種の分布北限は津軽海峡をもって示すことができる。分布南限については,これを明確にすることはできなかったが,分布の認められた最南の地点は種子島であり,それ以南の諸島からは記録がない。
ダイズサヤタマバエは朝鮮,台湾,中国大陸をはじめ,本邦以外の諸地域には分布が認められていない。したがって,本種は本邦の固有種ではないかと考えられる。
ダイズサヤタマバエの発生量は,一般に暖地に多く,年平均気温でみると,14°C以上の地帯では,本種の発生時期とダイズの開花若さや期が一致するような品種は大きな被害をうける。しかし低温の地帯では少なく,11°C以下の地帯ではきわめて少ない。

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