日本在宅ケア学会誌
Online ISSN : 2758-9404
Print ISSN : 1346-9649
研究
訪問看護のための「褥瘡管理」プロトコール作成に関する研究―「栄養状態の評価と栄養補給」判断樹(試案)の作成―
天野 志保川村 佐和子数間 恵子牛久保 美津子
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1999 年 2 巻 1 号 p. 51-59

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抄録

本研究の目的は,在宅において訪問看護婦が行っている,褥瘡管理における栄養状態の継続的な評価と栄養補給の方法を規準化し、「栄養状態の評価と栄養補給」判断樹(試案)を作成することである.方法は,訪問看護ステーション32施設に勤務する訪問看護婦315人を対象とし,Agency for Health Care Policy and ResearchのGuidelineを参考とした自記式調査票を用いて郵送調査を行った.

131票(回収率41.6%)の有効回答について分析した結果,実践現場における栄養状態の評価項目として,①栄養状態および影響因子改善に関するアセスメント項目と判断基準,②1日の水分摂取量のアセスメント方法,③食事摂取に影響を及ぼす可能性のある身体的・心理的・社会的障害が,栄養補給の方法として,④栄養状態や水分摂取量の改善を目的とした栄養補給・水分補給の方法が提示された.これらに関する共通の用語や数値について整理し,「栄養状態の評価と栄養補給」判断樹(試案)を作成した.

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© 1999 一般社団法人日本在宅ケア学会
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