2022 年 25 巻 2 号 p. 108-116
【目的】在宅高齢者への多職種による薬物管理介入がポリファーマシー,およびフレイルの改善に有用かシステマティックレビューにより評価する.
【方法】系統的レビューを行った.適格基準は,①対象者は在宅療養中の65歳以上の高齢者,②複数の異なる専門職による対象者への薬物管理介入を含んでいる,③ランダム化比較試験(Randomized Controlled Trial:RCT)とした.
【結果】データベース検索の結果,579文献が同定され,採択文献は5文献であった.多職種は医師,薬剤師,看護師からなる介入であった.データの統合を検討したが,アウトカム測定尺度が異なる理由でメタアナリシス解析による統合はできなかった.
【結論】在宅高齢者への多職種による薬物管理介入は,処方薬の適正化から減薬が認められたものの,ポリファーマシー,およびフレイルの改善に有用という研究結果は明確でなかった.