在宅看取りをした家族へのグリーフケアを行った訪問看護師の心理状態を明らかにすることを目的に質的記述的研究を行った.訪問看護師10名からの語りのデータを終末期・臨終期・遺族訪問期に分類し,各時期の看護師の心理を抽出し,分析した.
その結果,終末期では【家族との関係形成に苦悩】【死期を伝えることへのためらいと葛藤】【通じ合える家族とスタッフの存在による安心】,臨終期では【家族とのエンゼルケアでの安堵と癒し】【支援不足のまま直面させた死の瞬間への自責】【看取りの場にある平穏な気持ち】,遺族訪問期では【喪失感と虚しさ】【家族心情への囚われ感】【家族への負い目】【家族から得る安堵と喜び】の心理が抽出された.
グリーフケアを行った訪問看護師の心理状態は,ネガティブな側面とポジティブな側面があり,それは家族との関係性や,家族支援に対する看護師の実感,看取り後の家族の反応に影響されることが示唆された.