日本助産学会誌
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1年課程で学ぶ助産師学生が妊娠期の講義・演習で習得したと感じたこと
藤田 小矢香狩野 鈴子濵村 美和子嘉藤 恵
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2015 年 29 巻 2 号 p. 303-309

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抄録

目 的
 妊娠期の講義・演習で1年課程で学ぶ助産師学生が何を習得したと感じていたのか,具体的な学習内容を明らかにすること
対象と方法
 対象者はA大学短期大学部専攻科助産学専攻学生18名。研究倫理審査委員会の承認を経て,2013年7月に実施した。データ収集方法は,学生が妊娠期講義終了後に提出した,妊娠期の学習で何を習得したと感じたかについての記述を逐語録にしてデータを抽出した。
結 果
 助産師学生が妊娠期講義で習得したと感じていた内容は大きく2つ示された。【基礎的知識を基に,妊娠期の助産診断を行うこと】では《妊娠期の経過診断を行うための基礎的知識の獲得》《対象に応じた保健指導の実施,ケアを提供すること》であった。【主体的に妊婦を取り巻く人や環境へも目を向け,関わりを深め支援していくこと】では,《妊婦やその家族に思いやりを持って接し,より良い関係を築いていくこと》《知識を生かし,実践により必要な情報を自ら獲得しようとすること》を学んでいた。
結 論
 助産師学生は,知識の習得だけではなく,対象者への支援,妊婦や家族への配慮を学び,自己学習姿勢を身につけていた。

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© 2015 日本助産学会
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