日本助産学会誌
Online ISSN : 1882-4307
Print ISSN : 0917-6357
ISSN-L : 0917-6357
原著
助産師が捉えた異年齢の2人を育児する経産婦のもつ育児に関する困難性
森山 希片岡 弥恵子
著者情報
キーワード: 経産婦, 育児, 困難性, 助産師, 2児
ジャーナル フリー

2023 年 37 巻 2 号 p. 139-150

詳細
抄録

目 的

育児において経産婦は,初産婦とは異なる困難性を抱えているといえるが,十分な支援環境が整っているとは言い難い。経産婦への支援の方向性を検討するため,助産師が捉えた異年齢の2人を育児する経産婦のもつ育児に関する困難性を明らかにすることを本研究の目的とする。

対象と方法

産後の経産婦への対応を5年以上経験している助産師9名を対象に,これまでの関わりを通して捉えた異年齢の2人の育児をする経産婦のもつ育児に関する困難性について半構成的面接法を用いてデータ収集をし,質的記述的分析を行った。

結 果

助産師が捉えた異年齢の2人を育児する経産婦のもつ育児に関する困難性として,6カテゴリー,13サブカテゴリ―が抽出された。経産婦には,第2子の育児において,第1子の【育児経験を全ては適応できない】状況があった。2人の子どもを育てることが初めての経産婦は,【2人を並行して育児する知識とスキル不足】があり,さらに第1子の育児経験を通して得られた【子育て観の再構築の難しさ】が存在していた。これらにより母親には【育児負担の増加】が発生,【2人の育児による疲労の蓄積】に繋がっていた。さらに,【経産婦ゆえのサポートの得にくさ】により産前産後の解決への対処行動に繋がりにくいことが明らかになった。

結 論

経産婦特有の育児に関する困難性が明らかになった。専門職はこの困難性を理解した上で,経産婦への支援を検討する必要がある。

著者関連情報
© 2023 日本助産学会
前の記事 次の記事
feedback
Top