経営情報学会誌
Online ISSN : 2435-2209
Print ISSN : 0918-7324
論文
潜在的ディリクレ配分法を用いた問合せ文書と回答文書の関係分析モデルとその応用に関する一考察
大川 順也雲居 玄道後藤 正幸
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 29 巻 1 号 p. 39-54

詳細
抄録

近年,多くの企業で,システムやサービスに関する問合せをオンラインで受け付けるシステム(質問応答システム(Question Answering (QA) systems))が導入されている.この質問応答システムにおいて,Webフォームやメールなどが取り入れられ,電子文書形式で問合せの送信が可能となっている.その際,送られてくる問合せ文書に対する回答文書は人手で作成されているのが現状である.そのため,過去の問合せ・回答履歴データを活用することで,回答文書作成作業の自動化ができると,企業内の業務効率化にとって有益であると考えられる.しかし,問合せ文書の内容は自動対応が可能な案件や,人手による個別対応が必要な案件など,多岐にわたっている.そのため,最初からすべての問合せ・回答文書を学習し,回答文書作成の自動化をすることは困難である.そこで本研究では,問合せ・回答文書の関係性を分析するモデルを構築する.最後に,本手法の有効性を示すために,某大手企業の質問応答システムに蓄積された問合せ・回答文書の実データに対して提案モデルを適用して検証を行う.

著者関連情報
© 2020 一般社団法人 経営情報学会
前の記事
feedback
Top