日本外傷学会雑誌
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症例報告
外傷性両側血気胸・肺挫傷に併発した気腹症を腹腔鏡で確認した1例
松橋 延壽松本 真介館 正仁櫻谷 卓司田島 ジェシー雄田中 千弘西科 琢雄長尾 成敏河合 雅彦國枝 克行
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2012 年 26 巻 4 号 p. 416-420

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抄録

 30歳代の男性. 軽自動車運転中, 電柱に衝突し両側血気胸と診断され両側にそれぞれ2本ずつのトロッカーを挿入し入院した. 第6病日に循環呼吸状態は安定したが, 炎症反応の遷延化があり, CTで腹腔内free airの増加と軽度の腹水を認めた. 腹腔鏡診断を行い, 腸管損傷が否定され気腹症であったことを確認した. 外傷における腹腔鏡手術は, 呼吸循環動態に大きな影響を及ぼすことを危惧し否定的な意見も多いが, 低侵襲であり治療の選択の1つである. 気腹症は胸部損傷および受傷時からの陽圧換気によって拡大したと考えられた.

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© 2012 一般社団法人 日本外傷学会
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