日本外傷学会雑誌
Online ISSN : 2188-0190
Print ISSN : 1340-6264
ISSN-L : 1340-6264

この記事には本公開記事があります。本公開記事を参照してください。
引用する場合も本公開記事を引用してください。

鈍的馬蹄腎損傷の1例
佐藤 啓太浦城 淳二田村 佳久山内 洋介楠田 司
著者情報
ジャーナル フリー 早期公開

論文ID: 34.1_01

この記事には本公開記事があります。
詳細
抄録

 症例は74歳女性. 交通外傷で受傷し当院に搬送された. 馬蹄腎の狭部から左側腎にかけての損傷及び明瞭な造影剤の血管外漏出像を認めたため, 緊急経カテーテル的動脈塞栓術を施行した. 通常の腎動脈に加えて複数の栄養血管を有しており, いずれも塞栓して止血を得た. 馬蹄腎は椎体前方に狭部を有し可動性が乏しいため, 体幹部前方からの外力と椎体との挟圧によって損傷を受けやすい可能性がある. また, 複数の栄養血管の存在や尿路系に破格を認めることがあり, 止血手技や入院後管理において十分注意する必要がある.

著者関連情報
© 2020 一般社団法人 日本外傷学会
feedback
Top