日本外傷学会雑誌
Online ISSN : 2188-0190
Print ISSN : 1340-6264
ISSN-L : 1340-6264

この記事には本公開記事があります。本公開記事を参照してください。
引用する場合も本公開記事を引用してください。

消防職員を対象としたStop the Bleedコースの教育効果についての検討 ; ファーストレスポンダー教育普及の可能性への提案
林田 和之堀 耕太寺住 恵子佐々木 妙子原口 英里奈
著者情報
ジャーナル フリー 早期公開

論文ID: 35.3_11

この記事には本公開記事があります。
詳細
抄録

 【目的】消防職員に対してBleeding Control (以下B-Con) 教育の有効性を検討する. 【方法】professional first responder (専門的ファーストレスポンダー) となる消防学校救急科の学生80名に対し, 米国で行われているimmediate responders対象のStop the Bleed (以下STB) コースを行った. 受講前後の意識変化 (10段階自己評価形式 : リッカート尺度) を評価し, その結果で消防職員へのB-Con教育の有効性を検討した. 【結果】受講前後で比較すると, 技術・知識・教育のすべての項目で有意に上昇した. とくに他者指導の自信も有意に上昇した. 【結語】定期的な技能維持は必要ではあるものの, 消防職員に対しSTBコースによるB-Con教育は有効であり, 外傷初期診療体制におけるファーストレスポンダー教育を確実に行うために, 消防職員への教育を強化すべきである.

著者関連情報
© 2021 一般社団法人 日本外傷学会
feedback
Top