行動分析学研究
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行動経済学は行動研究にどのような貢献をなしたのか : 行動経済学特集にあたって(<特集>行動経済学の現在)
伊藤 正人
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2002 年 16 巻 2 号 p. 86-91

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抄録
行動経済学が行動研究に果たした貢献は、行動実験を一つの経済システムとみなせること、強化子は、需要の価格弾力性の概念から区別できること、強化子間の関係は、代替性や補完性の概念から記述できること、選択行動の基本原理である対応法則は、強化子が代替可能な場合にのみ成立すること、という4つの側面に集約できる。行動経済学が行動分析学と経済学の交流により誕生したように、行動経済学の今後の発展は、実験経済学や進化経済学という経済学における新しい研究分野との交流から生まれるであろう。
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© 2002 一般社団法人 日本行動分析学会
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