行動分析学研究
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「オペラント変動性」は「応用」に何をもたらすのか? : ブリッジ研究の新たな可能性(<特集>行動変動性の実験研究とその応用可能性)
武藤 崇
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2008 年 22 巻 2 号 p. 154-163

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抄録

本稿の目的は、オペラント変動性に関するブリッジ研究を題材として、応用行動分析における新たなブリッジ研究の意義と可能性を検討・提示することである。まず、本稿におけるオペラント変動性の定義を明示した。次に、オペラント変動性研究に関するブリッジ研究を同定し、その概観を行った。概観した領域は、発達障害・精神病理、そして創造性に関するものであった。最後に、その概観を題材にして、応用行動分析における新たなブリッジ研究の意義と可能性を提示した。具体的には、1)標的行動の次元に対する多様性が喚起される、2)「反応の構造」に対する分析や援助技法が進展・洗練される、3)研究者・実践家自身のもつ価値観がより自覚化されるという3点が示唆された。

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© 2008 一般社団法人 日本行動分析学会
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