本研究の目的は高齢者に対する全3回2週間の短期集中型睡眠改善プログラムの実践を報告することであった。従来の研究よりも短期間で実施する睡眠改善プログラムを、離島A在住の高齢者16名と離島B在住の高齢者23名の計39名に実施した。その結果、睡眠改善行動の頻度増加、睡眠障害の重症度軽減、主観的な寝つき、熟睡感、日中のすっきり感の改善が認められた。一方で、睡眠障害の重症度においては先行研究と比べて限定される結果であった。また、離島ごとの分析では、睡眠障害の改善や主観的評価の一部において離島Aの改善が大きいことが示された。よって、従来よりも短期型であっても高齢者の睡眠を改善できる可能性が示唆された。