認知行動療法研究
Online ISSN : 2433-9040
Print ISSN : 2433-9075
実践研究
離島在住の高齢者に対する短期睡眠改善プログラムの実践報告
首藤 祐介渡辺 綾子嵩原 広宙田中 秀樹
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 45 巻 3 号 p. 125-136

詳細
抄録

本研究の目的は高齢者に対する全3回2週間の短期集中型睡眠改善プログラムの実践を報告することであった。従来の研究よりも短期間で実施する睡眠改善プログラムを、離島A在住の高齢者16名と離島B在住の高齢者23名の計39名に実施した。その結果、睡眠改善行動の頻度増加、睡眠障害の重症度軽減、主観的な寝つき、熟睡感、日中のすっきり感の改善が認められた。一方で、睡眠障害の重症度においては先行研究と比べて限定される結果であった。また、離島ごとの分析では、睡眠障害の改善や主観的評価の一部において離島Aの改善が大きいことが示された。よって、従来よりも短期型であっても高齢者の睡眠を改善できる可能性が示唆された。

著者関連情報
© 2019 一般社団法人日本認知・行動療法学会
前の記事 次の記事
feedback
Top