認知行動療法研究
Online ISSN : 2433-9040
Print ISSN : 2433-9075
展望
保健医療分野への認知行動療法の適用と課題—うつ病・不安症/不安関連障害・摂食障害について—
齋藤 順一富田 望熊野 宏昭
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2020 年 46 巻 2 号 p. 67-77

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抄録

公認心理師は、心理学の実証性と専門性に基づいて、客観的データに基づくアセスメントと、有効性の認められた心理学的介入を重視する。そのために、保健医療分野で活動する公認心理師は、各疾患に対する最新のエビデンスについて最低限の知識を得ておく必要がある。多くの疾患において認知行動療法(cognitive and behavioral therapies; CBT)に基づく介入の有効性が示されていることから、本論文では、CBTが保険収載されている疾患(2019年9月現在)を中心として、公認心理師として身につけておくべきCBTに関する知識についてまとめた。具体的には、うつ病、不安症・不安関連障害、摂食障害について、CBTマニュアルを参照しながら、各疾患の特徴、心理社会的要因、心理学的介入について整理した。最後に、現場でCBTを活用していくために、基本となる考え方や技法について学ぶ際に必要となる姿勢について論じられた。

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© 2020 一般社団法人日本認知・行動療法学会
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