論文ID: 23-013
本研究は、ドメスティック・バイオレンス(DV)およびIntimate Partner Violence(IPV)の加害者の攻撃行動の低減に対するアクセプタンス&コミットメント・セラピーの有効性を検討することを目的として、従来実施されてきた心理学的介入プログラムとの比較を行っている研究を対象に、メタアナリシスを用いて検討を行った。論文検索にはPsycINFO、PubMed、Web of Scienceを使用し(2023年3月時点)、抽出された35件を対象に適格基準の検討を行った結果、4報の論文が対象となった。メタアナリシスの結果、アクセプタンス&コミットメント・セラピーは、従来型のプログラムと比較して、DVおよびIPVの加害者の再発数を減少させる可能性が示唆された。今後は脱落率を減少させることが課題であり、また質の高い研究を実施し、効果の有無に関わらず研究成果を数多く報告していくことが期待される。