バイオフィードバック研究
Online ISSN : 2432-3888
Print ISSN : 0386-1856
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AI, ICT, VRを活用する未来に向けて
中尾 睦宏
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2021 年 48 巻 1 号 p. 11-15

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抄録

 新型コロナウイルス感染症の世界的流行の中で, バイオフィードバックが予防や診断・治療に寄与できる点は多くある. 本稿では特に, 人工知能Artificial Intelligence (AI), 情報通信技術Information and Communication Technology (ICT), 人工または仮想現実Virtual Reality (VR) などの最新テクノロジーを活用してのバイオフィードバックのあり方について, 論考をした. コロナ禍でAIやICTが役立つ点としては, 早期診断, 個人の行動追跡, 多発地域の迅速な発見や予測, 新薬やワクチン開発, 治療経過のモニター, 医療者の負担軽減, 予防に向けた早期の体制作りなどが挙げられる. そのいずれにおいてもBFは寄与し得る. 本稿では, BF活用による医療負担の軽減, BFによる感染予防, BFによる遠隔診療, BFによる在宅ストレスの軽減, BF情報のAIやICTツールへの提供の5点に絞って, BFの可能性をまとめた. 一例を挙げると, 巣ごもり傾向が高まる中, 外出恐怖や登校・出勤困難などのメンタルヘルス問題を抱えている方が, 在宅しながらVRによる社会訓練を実施し, 医療機関とは遠隔診療で治療を進める方法がある. 医療や保健活動へのBF適用においては, データの取得, 研究開発, 利用普及の各段階において, 技術的・倫理的な注意を十分に払う必要があり, 本学会の果たす役割は大きいと考えている.

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© 2021 日本バイオフィードバック学会
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