行動療法研究
Online ISSN : 2424-2594
Print ISSN : 0910-6529
原著
慢性腰痛を抱える女性に対してアクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)を適用した症例研究
坂野 朝子武藤 崇酒井 美枝井福 正貴
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2016 年 42 巻 2 号 p. 123-138

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抄録

本研究の目的は、慢性腰痛患者(40歳代・女性)に対するアクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)の治療プログラムの効果を検討することであった。プログラムは全10回であり、ABデザインにより、患者の価値に基づく活動や生活の質に及ぼす効果を調査した。その結果、患者の価値に基づく活動が増加した。また、SF-36の全体的健康感、活力、役割機能(精神)、心の健康の得点がプログラム終了後に増加し(RCI=3.23, 4.84, 2.08, 2.12)、身体機能の得点が4カ月後フォローアップに増加した(RCI=2.89)。さらに、腰痛による生活障害度を測るRDQの得点も減少した(RCI=2.97)。そのほか、痛みに対する破局的思考、不安や抑うつ、ACTのプロセス指標の得点も有意に改善し、4カ月後フォローアップまで維持した。これより、ACTの治療プログラムは、この慢性腰痛患者の痛みや痛みに関する思考・感情が行動に及ぼす影響を低減させ、機能的な活動を増加させることに有効であったと考えられる。

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© 2016 一般社団法人日本認知・行動療法学会
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