抄録
日本国は,自然災害の多い国であり,国民一人ひとりが自然災害の実態を理解し,防災・備災に関する意識を高め,被災時に適切な対応や行動をできることが求められる。特に幼児期の防災・備災教育においては,幼児の発達過程に即した視聴覚教材が必要である。本論では,幼児の生活に密接に関わる児童文化財を取り上げ,①地震発生時,②保育施設からの避難時,③津波発生時,の各場面における被害の様子やそれへの対応を描いた人形劇,パネルシアター,影絵劇を保育者養成大学の課外活動において制作し,その視聴覚教材としての特徴を検討した。その結果,児童文化財を併用することで写実的な表現が可能となり,保育における視聴覚教材の鑑賞を通した疑似体験の教育的効果も期待された。